ハシビロコウは「動かない鳥」として知られていて、動物園などでも人気の大型の鳥です。TVやYouTubeなどで見たことがある方もいらっしゃすのではないでしょうか。このハシビロコウですが、動かない理由は何でしょうか?動かない理由について調べてみましたよ。
また、ハシビロコウの生態はあまり知られていないと思います。どんな鳥なのでしょうか。特徴は?日本では、ハシビロコウには動物園で会える?どこに行けば会えるのでしょうか。
この記事では、ハシビロコウが「動かない鳥」と言われる理由、そしてどんな鳥なのか、ハシビロコウが飼育されている動物園についてお伝えします。
ハシビロコウが動かない理由は?
#上野動物園 #ハシビロコウ #ミリー
2020-08-10
狩りをするミリー。 pic.twitter.com/oq65v7i8zW— panda_xiang_xiang (@kedama_o_o) September 22, 2020
ハシビロコウが動かないのには理由があります。それは狩りのためなんです。
野生のハシビロコウは湿地でハイギョという魚などを捕って食べています。狩りの時はじっと水面に魚が上がってくるのを待ち続け、大きなくちばしで体ごと倒れるようにして素早く捕えます。ハイギョは肺で呼吸する珍しい魚で数時間ごとに空気を吸うために水面に出てくるので、それをじっと待っているのです。
動くと魚が警戒して逃げてしまうので、魚に見つからないようにするために動かないで待っているんですね。動物園の動画がYouTubeでも見られますが、30分以上動かない動画もありました。
野生では1~2時間動かないこともあるそうですよ。
ほんとに動かないので、生態を知らない人が動物園で見たら模型だと思ってしまいそうです。
ハシビロコウは動かない以外の特徴は?
ハシビロコウは動かないと言われていますが、他にも特徴があるのでしょうか?
ハシビロコウの名前の由来や、珍しいコミュニケーションの方法、生態についてお伝えします。
ハシビロコウという名前の由来
ハシビロコウという名前は「くちばしが広いコウノトリ」からきています。名前の通り、大きなくちばしが特徴です。
分類ではコウノトリ目とされていたのでコウノトリが名前の一部になっていましたが、DNA研究がすすみ現在はペリカン目に変更されました。ですが名前は変わりなくコウノトリのコウが入っています。頭には寝ぐせのように見える長い羽があり愛嬌があります。
正面から見ると大きなくちばしに小さな目、なんとも憎めない顔をしています。
ハシビロコウのコミュニケーションの方法
夕方になると自分から部屋に帰ります。
そして、ただいまのクラッタリング。
のれんをくぐるように葉をよけて、帰宅しました。#ハシビロコウ #フドウ #松江フォーゲルパーク pic.twitter.com/GRyCcddwD3— 松江フォーゲルパーク (@matsuevogelpark) October 7, 2021
ハシビロコウは単独で生活している鳥ですが、仲間とコミュニケーションを取るときはくちばしをカタカタ鳴らしたり(クラッタリング)お辞儀のような動作をします。ほとんど鳴くことはありません。
動物園にいるハシビロコウは、飼育員さんに親愛を表す行動としてクラッタリングやお辞儀をするようになります。
最後に左羽を斜めにおじぎで締め✨#カシシ#美しいおじぎ #クラッタリング #ハシビロコウ#那須どうぶつ王国 pic.twitter.com/f6ifDVDWz5
— 那須どうぶつ王国 (@nakprstaff) June 11, 2022
クラッタリングやお辞儀をする鳥が珍しく、大きい鳥で見栄えもあるので、YouTubeで動画が人気だったり映像がニュースで話題になったこともあります。
ハシビロコウの生態
ハシビロコウが あらわれた!#ハシビロコウ #フドウ pic.twitter.com/qVT3dgKs8I
— 松江フォーゲルパーク (@matsuevogelpark) December 14, 2023
ハシビロコウの大きさ:体長(足~頭の高さ)約1.2m。羽を広げた時の幅約2.5m。体重は約6Kg。
鳥類の中では大型で、6~11歳の子供の背丈くらいあるんですね。
寿命:はっきりとはわかっていません。伊豆シャボテン公園で飼われていたハシビロコウの『ビル』は推定50歳以上だったそうで、世界的にも長寿だったそうです。
年齢により目の色が変わっていき、若いと黄色、大人になると青色になります。動物園に行ったときに、是非目の色をみてください
大きな鳥で一見飛べなそうに見えますが、ちゃんと飛べます。動物園でも短い距離ですが飛ぶ姿も見られます。
楽しかった花鳥園「番外編」☺️
何と❗ハシビロコウの飛ぶ姿を見ることが出来たんです😆#掛川花鳥園 #ハシビロコウ pic.twitter.com/teTPF16d3Y— 銀パパ (@ynakano12) May 6, 2022
野生での生態はよくわかっていません。個体数は少なく絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
またオスメスの区別がつきにくく外見ではわかりません。DNA検査などで判定するそうです。伊豆シャボテン動物公園で飼われていた『ビル』は亡くなった後に解剖し、雌と分かったそうです。存命中は『ビルじいさん』って呼ばれて親しまれていたのにです。
野生のハシビロコウがいる場所は?
野生のハシビロコウは、アフリカ大陸の中央部、スーダンからザンビア・ザイールの湿地や沼地などで単独で暮らしています。
巣を作るときは水草の上にアシや草、葉などを用いて塚のような形に作ります。
ハシビロコウに会える動物園はどこ?
ハシビロコウには動物園でも会えるんです。その動物園は以下の7か所です。
- 那須動物王国(栃木県)…メスのカシシ⇒2022.12のいち動物公園に移動しました
- 千葉市動物公園(千葉県)…2羽:オスのじっと、メス のしずか
- 上野動物園(東京都)…4羽:オスのハトゥーウェ、メスのサーナ、アサンテ、ミリー
- 掛川花鳥園(静岡県)…1羽:メスのフタバ。甘えん坊でイケメンの飼育員さんが大好き。
- 神戸どうぶつ王国(兵庫県)…2羽:オスのボンゴ、メスのマリンバ。アフリカの湿地を再現した新エリア「ハシビロコウ生態園 Big bill(ビッグビル)」にて飼育。ハシビロコウの繁殖を目指しているそうです。
- 松江フォーゲルパーク(島根県)…1羽:オスのフドウ
- 高知県立のいち動物公園(高知県)…2羽:オスのササ、メスのカシシ
是非会いに行って見てください。
(2022.5時点の情報です)
ハシビロコウが動かない理由と生態・動物園のまとめ
ハシビロコウが動かない理由は狩りのため。
ハシビロコウは名前の由来でもある大きなくちばしが特徴的。
ハシビロコウはほとんど鳴きません。コミュニケーションの方法に特徴があり、クラッタリングというくちばしで音を出す行動やお辞儀のような動きをします。お辞儀する姿はとてもかわいく人気があります。
アフリカに住んでいる鳥ですが、その数は少なく絶滅危惧種に指定されています。
日本では7か所の動物園で飼育されていますので、是非会いに行って実際に見てみてください。