正直に言うと、私も最初は戸惑いました。
劇場のポスターを見たとき、「あぁ、ジョニー・デップのあのウォンカの若い頃の話なんだ」と思い込んでいたんです。でも、実際に映画を観て、違和感を感じたんですよね。このウォンカ、ジョニー・デップ版とは全然性格が違う。明るくて、優しくて、母親との思い出を大切にしている。
そこで気づきました。これ、別物なんだと。
今回は、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』と『チャーリーとチョコレート工場』の関係性について、私なりに調べてわかったことをお伝えしていきます。混乱している方も多いと思うので、この記事を読めばスッキリするはずです。
『チャーリーとチョコレート工場』の続編や前日譚ではない?世界線の違い
これが一番大事なポイントです。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は、2005年の『チャーリーとチョコレート工場』と公式にはつながりがない別作品とされています。
一部のメディアや記事では、「名作『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカの若き日の物語」という解釈がなされており、これが誤解を招いたと考えられます。
でも実際は違います。この映画は原作小説『チョコレート工場の秘密』を指しているという解釈もできますが、それでも誤解を招く表現だったと私は感じています。note.com
今作のウォンカは1971年版『夢のチョコレート工場』に近い設定の”前日譚的”物語
今作『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は、1971年版『夢のチョコレート工場』に近い明るく陽気なウォンカ像を意識した、前日譚風の物語と捉えることができます。
『夢のチョコレート工場』は原作にかなり忠実に作られた作品です。そのウォンカは、どこか子供っぽくていたずら好き。独特の発想とユーモアを持った変わり者として描かれています。
今作『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は、その『夢のチョコレート工場』のウォンカが若かった頃の姿を想像して作られた物語なんですね。だから、ビジュアルや雰囲気、ウンパルンパの描写なども1971年版を意識したものになっているんです。
ジョニー・デップ版とティモシー・シャラメ版の決定的な設定の差
では、具体的にどう違うのか。二つの大きな違いがあります。
ウィリー・ウォンカの「父親」と「チョコレート」への想いの違い
これが最も大きな違いです。
ジョニー・デップ版(2005年):
- 父親は厳格な歯科医
- 甘いものを一切禁止されて育った
- 父親への反発からショコラティエになった
- 子供が嫌い(父親との確執がトラウマ)
- チョコレートは「反抗の象徴」
ティモシー・シャラメ版(2023年):
- 母親との温かい思い出が原点
- 母が作ってくれたチョコレートの味が忘れられない
- 母との「世界一のチョコレート店を作る」という約束を守るため
- 子供に優しく、人懐っこい性格
- チョコレートは「愛と希望の象徴」
もうお分かりですよね。真逆なんです。この設定の違いを知らずに観ると、「これがあのウォンカになるの?」と混乱するのも無理はありません。crank-in.net
工場を作る前の「若き日の姿」としての共通点と相違点
共通点もあります。どちらのウォンカも、独創的なチョコレートを作る才能を持っています。そして、既存の権力や常識に縛られない自由な発想の持ち主です。
でも、その動機が違うんですよね。ジョニー・デップ版は「孤独な天才」として描かれますが、ティモシー・シャラメ版は「夢を追う若者」として描かれています。この違いが、二つの作品の雰囲気を大きく変えているんだと私は感じました。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』と『チャーリーとチョコレート工場』の共通点と引き継がれた要素
それでも、つながりはあるんです。
原作児童文学『チョコレート工場の秘密』から読み解く関係
すべての作品の原点は、ロアルド・ダールの児童小説『チョコレート工場の秘密』(原題:Charlie and the Chocolate Factory、1964年)です。
この原作小説には、ウォンカの過去はほとんど描かれていません。謎に包まれた天才ショコラティエとして登場するだけなんです。だからこそ、映画化するたびに監督や脚本家が独自の解釈を加えることができました。
- 1971年版:原作に忠実な陽気なウォンカ
- 2005年版:ティム・バートン流のダークでエキセントリックなウォンカ
- 2023年版:若き日の希望に満ちたウォンカ
それぞれが原作をベースにしながらも、まったく異なるウォンカ像を生み出しているんですね。
ウンパルンパのビジュアルや劇中歌のオマージュ
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を観て、私が嬉しかったのがウンパルンパの描写です。
オレンジ色の肌に緑の髪。これは、1971年版『夢のチョコレート工場』のウンパルンパを強く意識したデザインです。
そして、ヒュー・グラントが演じるウンパルンパのキャラクターが最高なんです。渋くてどこかコミカルで、物語に深みを与えています。劇中の歌も、1971年版の雰囲気を踏襲していて、ミュージカルシーンが自然に楽しめました。note.com
物語(『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のあらすじ)
簡単にあらすじを紹介しますね。
若きウィリー・ウォンカは、亡き母との約束を果たすため、わずかな硬貨とチョコレートを持って大都市グルメ・ガレリアへやってきます。そこは、三大チョコレート企業が支配する街。新参者のウォンカは、悪徳宿屋に騙され、借金で縛られてしまいます。
そこで出会ったのが、孤児の少女「ヌードル」とどん底の労働者たち。ウォンカは持ち前の明るさと創造力で、みんなに希望を与えていきます。「魔法のようなチョコレート」を作り、人々を笑顔にしながら、自分の夢を追いかけていくんです。
母が残してくれた金のメッセージカード入りチョコレート。それが、後に彼が送る「金のチケット」の原点になるという演出には、私も胸が熱くなりました。
どっちを先に観るべき?『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を楽しむための順番
これ、よく聞かれる質問ですよね。
『チャーリーとチョコレート工場』未視聴でも楽しめる?単体作品としての完成度
結論から言うと、単体で十分楽しめます。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は、完全に独立した物語として作られています。他の作品を観ていなくても、ストーリーは理解できますし、感動できます。むしろ、先入観なしで観た方が純粋に楽しめるかもしれません。
私の友人も、チョコレート工場シリーズを一度も観たことがなかったんですが、「すごく良かった!」と言っていました。ミュージカルシーンも楽しく、ティモシー・シャラメの歌声とダンスに魅了されたそうです。
旧作ファンがニヤリとする『夢のチョコレート工場』とのつながり
ただ、1971年版『夢のチョコレート工場』を観てから本作を観ると、より深く楽しめます。
工場の配管のデザイン、ウンパルンパの登場シーン、そして「金のチケット」の意味。これらすべてが、1971年版へとつながっていくんです。
例えば、ウォンカがお金を落としてしまう場所。あれ、後に彼が工場を建てる場所なんじゃないかと私は考えています。こういう細かい伏線に気づくと、もう一度観たくなるんですよね。note.com
時系列で整理!チョコレート工場シリーズの歴史とつながりまとめ
私なりに整理すると、こうなります。
【1971年版に近いイメージのライン】
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(2023年)
『夢のチョコレート工場』(1971年)
【2005年版独自ライン】
『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)
つまり、三つの作品は二つの異なる世界線に分かれているんです。2023年版と1971年版がつながっていて、2005年版は別物。これを理解しておくと、混乱せずに済みますよ。
なぜ「チャーリーとチョコレート工場と違う」という声があるのか?宣伝と内容のギャップを考察
ここからは、ちょっと批判的な話になります。
公式ポスターやキャッチコピーによる「前日譚」の解釈
先ほども触れましたが、日本の宣伝キャンペーンには問題があったと私は思っています。
「名作『チャーリーとチョコレート工場』の〜」というコピーは、明らかに2005年のティム・バートン版を連想させます。ジョニー・デップのイメージが強烈だったからこそ、多くの人が「あのウォンカの過去」を期待したんです。
でも実際は違った。だから「期待していたものと違う」という感想が出てくるのは当然なんですよね。
ティム・バートン版のイメージが強いことによるファンの反応
2005年版『チャーリーとチョコレート工場』は、日本でも大ヒットしました。ジョニー・デップの怪しげで魅力的なウォンカは、多くの人の記憶に残っています。
だから、「ウォンカ」と聞くと、あのビジュアルと性格を思い浮かべる人が多いんです。それなのに、今作のウォンカは明るくて健全。この落差に戸惑った人も多かったと考えられます。note.com
ただ、作品そのものは素晴らしいんです。「期待と違ったけど、良い映画だった」という声も多く見られます。それだけに、宣伝の仕方がもったいなかったなと私は感じています。
【考察】パラレルワールドとして捉えるのが正解か?
私の結論としては、パラレルワールドとして楽しむのが一番だと思います。
原作小説『チョコレート工場の秘密』という大きな幹があって、そこから三つの異なる枝が伸びている。それぞれの監督や脚本家が、独自のウォンカ像を生み出した。そう考えれば、どの作品も楽しめるんじゃないでしょうか。
「これが正史」と決めつける必要はありません。それぞれの作品が、それぞれの魅力を持っている。私はそう思います。
まとめ:『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』と『チャーリーとチョコレート工場』の関係を知ればもっと面白い!
長々と書いてきましたが、要点をまとめますね。
- 『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は、2005年版『チャーリーとチョコレート工場』の前日譚ではない
- 1971年版『夢のチョコレート工場』に近い設定の前日譚的作品
- ジョニー・デップ版とティモシー・シャラメ版は、設定が真逆
- 単体作品としても十分楽しめる完成度
- パラレルワールドとして楽しむのがおすすめ
私は最初、宣伝に騙されたような気持ちになりました。でも、作品そのものは本当に素晴らしかった。ティモシー・シャラメの歌とダンス、美しい映像、心温まるストーリー。家族で観ても、一人で観ても楽しめる映画です。
もしまだ観ていない方がいたら、「これはジョニー・デップのウォンカとは別物」と心に留めて観てください。そうすれば、きっと心から楽しめるはずです。
そして、もし気に入ったら、1971年版『夢のチョコレート工場』もぜひ観てみてください。今作とのつながりを発見する楽しさは格別ですよ。
私も、もう一度劇場で観直したいと思っています。今度は、細かい伏線やオマージュを探しながら。チョコレートのような甘くて幸せな映画体験を、皆さんもぜひ味わってみてくださいね。
※参考情報